
い草が教えてくれた大切なこと
[2024年1月11日 06時29分]
新年のご挨拶といつまでも変わらない「い草」への想い
新年明けましておめでとうございます!
石川県の地震や、日本航空の事故、小倉繁華街の火事など、今年は新年から悲しい出来事が続いています。
被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
このような時だからこそ、私たちが今ここにいる意味を考え、感謝の気持ちを持ちながら、
できることを一つずつ実践していきたいと思います。
い草畳の魅力と本質 – 日本の伝統が生み出す唯一無二の価値
私にとって原点であり使命だと感じているのが「い草」です。
現代では和紙やビニールなど様々な素材の畳が登場していますが、
い草の畳こそが日本の伝統的な畳であり、唯一無二の自然素材の敷物「畳」の総本山といえます。
い草が織りなす産地の在り方に深く感銘を受けた私は、
単なる商品としての畳のあり方はあまりにも勿体ないと感じました。
そこで、畳の本質と商売の本質を学びながら、産地の素晴らしさを伝える畳屋を営んでいます。

真心の畳サービス – お客様の事情に寄り添う対応の実例
昨晩、一本の電話がきっかけで今日はこのブログを書こうと思いました。
その電話は、押入れ襖2枚の張替えの価格をお問い合わせするものでした。
少しでも安い業者を探されているお客様が、電話帳を開いて目にとまった当店に連絡してくださいました。
現在は格安チラシの業者も多い時代ですので、正直なところ「安くしてほしい」という問い合わせは少し気が滅入ることもあります。
「あそこは○○円で載っていたけど、もっと安くできますか?」
「申し訳ありませんが、当社はこうした理由でこの価格からになります」
「結構しますねー。じゃあまた電話します」
このような会話が、特に電話帳からお問い合わせくださる方には多いのです。
お客様の事情を理解する – い草が教えてくれた寄り添いの精神
昨夜の電話も「安くしてほしい」というご要望からでした。
しかしその理由をうかがうと、ご主人が末期のがんで毎月医療費がかかり、
倒れた際に襖が破損してしまい、来客を迎えられない状況だということでした。
このような時、どうするべきか迷いはありませんでした。
当店は商売として畳屋を営んでいますので、無料や材料費のみというわけにはいきませんが、
最良の提案でお応えしたいという思いでお話しました。
結果として、お問い合わせのお電話で30分も話し込むことになり、
最後には「理由もわかったし、癒されて少し楽になったわ。ありがとう」と言っていただけました。
私がい草について語る情熱や真っ直ぐな思いが、お客様の心に響いたようです。
い草の精神と畳屋の使命 – 継続的な価値提供を目指して
ドラッガーの言葉に「企業にとって利益は目的ではなく、手段である」というものがあります。
その通り、役に立てなければ意味がなく、役に立ち続けるために利益が必要なのです。
コロナ、戦争からの物価高、円安と、日本経済を取り巻く環境は決して良いものではありません。
だからこそ、お客様が畳を買いたい理由やご予算の事情をしっかり聞き、
最善の提案と提供ができる存在でありたいと思います。

い草の魅力を伝え続ける – 2025年も自然の教えを大切に
今年はより一層い草の素晴らしさをお伝えしていきます!い草を通じての思いや優しさ、
自然と向き合うことで得た経験や真摯な姿勢。
それこそが私たちが最もお役に立てる領域なのです。
自然が教えてくれた寄り添いの精神性こそ、私たち畳屋の在り方だと思います。
い草サイコー

ほっこりしようぜ
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