畳の素材であるい草。そんない草が大好きでこれまでい草い草と言ってきた僕ですが、正直に言いますと、それは「自然素材が好きです」くらいのぼんやりした感じで、
本当に人生を賭して守りたいし、伝えていきたいと本気で思っていることは、
畳の奥、い草のもっと向こう側にある”コト”でした。
18年くらい前、初めてい草産地を訪れたとき、
水平線を夕陽が染める。
夕闇が海を焦がす。
木漏れ日の中を歩く。
そんなことにも匹敵するようなマジックアワーな
瞬間が、確かにあって僕の心を打ったんです。
そしてその心を打った犯人を今思い出してみれば、それは決して”い草”だけではなく、
生産者さんの笑顔だったり、人生を賭けてきたことが年輪のように滲む”手”だったり。
い草はそんな方々が自然と向き合いながら、感謝しながら、声を聞きながら2年近くもの歳月をかけて大切に育ててきたもの。まさに産物。
だから大好きだし、日本の誇りとして残していきたいし、未来に紡いでいきたい。
山に、海に、空に、大地に、風に、雨に手を合わせ感謝するような、
なんと言ったら良いのかわからない、足るを知るに似てるけど少し違う、
「ALL NEED IS LOVE」
そんな心の声が佐野疊屋の動力源です!
ほっこりしようぜ