
畳で森を作るのです②
[2022年1月6日 19時48分]
畳で森を作る?い草を活用した10年スパンの壮大な挑戦
このブログは、私たち畳屋が取り組む「い草と畳で森を作る」という10年計画についてご紹介します。では、「どうやってい草から森を作るの?」という疑問が浮かびますよね。実際、その答えはシンプルです。古畳を解体し、取り出したい草や稲わらを堆肥にします。そして、その堆肥を使って植林を進めていきます。
なお、私はとにかく情熱先行型のほっこり野郎です。ですから、い草の新しい活用法についてもぜひあなたのお知恵を貸していただけると嬉しいです。

い草プロジェクト全体図と現在の進捗状況
さて、前回のブログが昨年7月で、約5ヶ月も空いてしまいましたが、私にとって特に思い入れの深い「畳の森プロジェクト」についてお話しします。
以前ご紹介したダンボールコンポストでは、実はい草の堆肥化のスピードが十分ではないという課題に直面していました。そこで、新たな方法を模索していたところ、2021年8月に興味深い機会が舞い込みました。
意外な転機:お米精米機との出会い
その新たな機会とは、”お米精米機の運営”でした。具体的には、私の父(オトンキー)が稲作をしているのですが、そのお仲間が運営していたコイン精米所を閉鎖するという話が持ち上がりました。
その後、しばらくはそのままの状態が続いていましたが、自宅を含めて困っている方々が多いという状況から、最終的に私が引き継ぐことになりました。

精米機運営とい草活用の二つの狙い
この精米機運営には主に二つの目的があります:
- 地域貢献: 現在精米で困っている方々(自分も含め)の役に立つこと
- い草と米ぬかの相乗効果: プロジェクトの核心部分

特に注目したいのは、米ぬかとい草の相乗効果の活用方法です。米ぬかは実に優れた素材で、以下のような多様な用途があります:
- 畳のお手入れに使用可能
- 伝統的なぬか漬けの材料
- そして何より、稲藁やい草の端切れと混ぜ合わせることで発酵を促進し、コンポスト作りに大いに貢献(おそらく)



い草の新たな活用:堆肥化の実験
このアイデアを早速実践してみました。具体的な手順は以下の通りです:
- まず、古畳解体で出た稲藁を広げる
- 次に、畳生産時に発生するい草の端切れを加える
- さらに、精米機から得られた米ぬかを混ぜ合わせる
この実験の成果として、2021年11月の時点(4ヶ月経過)では、い草はすでに分解が進み始めていました。写真ではその様子が確認できますが、い草の繊維が少しずつ土に還っていく過程が観察できます。
い草と土壌:現在の課題と今後の展望
現時点での最大の疑問は、「稲藁、い草、米ぬかが今ある土に混ざり合い、森を育む土壌になるのだろうか?」ということです。しかしながら、自然の循環を信じ、このプロジェクトを続けていきます。
正直なところ、森に行きたいという思いが日々強くなっています。自然との共生、そしてい草の新たな可能性を探る旅はまだ始まったばかりです。
まとめ:い草の循環と森づくりの未来
結論として、い草は畳としての役目を終えた後も、自然に還ることで新たな命を育む可能性を秘めています。このプロジェクトを通して、伝統的な日本の素材であるい草の持続可能な活用方法を模索していきます。
以上、2022年1月の現場からのレポートでした。次回の更新もお楽しみに!
ほっこりしようぜ
おしまい
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