
い草生産者訪問記!熊本県産地で学ぶ製織技術と畳職人の想い
[2017年1月15日 08時22分]
い草産地熊本県への新年挨拶訪問
人間、未来への可能性は無限大だ!
震災の傷跡がまだ色濃く残る熊本中心部を抜けて、今、再びい草産地礼賛です。
まず、歩く、歩く、歩く。ただゆっくりと田んぼの中を歩きます。
そして今回は、佐野疊屋ブランド「草美人」の生産者さんで契約させてもらっている倉井さんに新年の挨拶に行きました。
い草の製織技術に見る職人の美学
畳表製織の美しい工程
一本、一本交互に製織されて、畳表になっていく姿はいつ見ても美しいものです。
確かに草の良しあしで色々とあるのでしょうけど、ただただ単純に見入ってしまいます。
また、僕の契約している無染土表は2月ごろからい草を織り始めるとのことです。毎回楽しみです(2年目だけど)
い草田んぼで見た生命の循環
そのあと、田んぼも見せて頂きました。
実は今見えている草の部分は、全部畳表にはなりません。つまり、ご先祖様であります。
うまい例えは見つからないが呼び水的な存在でしょうか?
例えば、畳表になるい草が主役とするならば名わき役?また、畳表になるい草を歌のさびとするならば、Aメロ、Bメロのい草?
要するに、かけがえのない存在でありながら、陽の当たる存在にはなってない部分です。でも必ず必要な存在なんですね。
い草の成長サイクルと生産者の想い
見えない命の力強さ
まだここでは見えてない命が3月ころからにょきにょきと表れて、ぐんぐん伸びていきます。
したがって、ご先祖様は、畳表になる子孫の為にいまここに存在しているのです。
※詳しく聞きたい方は、畳の相談室にきてもらえたら幸いです。今月は21日大任道の駅で開催しますので。
生産者が大切にする「見えない部分」
そう今はまだ見えてない部分がどういった環境の中、状態であるか?
その会話をするため生産者さんは、歩きます。足の裏で感じながらにただただ歩くのです。
見えている部分がすべてじゃなく、むしろ見えない部分が大事。ってのは生意気にも僕の畳作りの哲学であります。
畳職人としての使命と哲学
本物を好きになってもらうこと
そして一昨日から昨日思ったのは、僕の仕事って本物の畳を売ることではなく、本物の畳を好きになってもらうことなんだということです。
また、「本物」ってのは、天然だとかそうじゃないとかではなく、本気のモノってことだと思います。
つまり、僕の場合、その本気が自然や自分と向き合いながら出来上がった天然の素材だと思っているから、やっぱり今日もい草サイコーって雄叫びをあげるんです。
い草産地と消費者をつなぐ架け橋
世界に誇る日本の文化
産地から世界へ。い草、畳は世界に誇る素材、文化であります。
でも今思っているのは、い草産地からあなたへ。あなたからい草産地へ。という道筋が一番素敵だなってことです。
生産者の想いを形にする使命
い草産地って大きくまとめさせてもらってるけど、産地の思いとかではなく、い草の生産者さんからってことです。
したがって、僕の役割は、産地で思いあって本気で生産された素材を畳にして、その思いから伝わるカタチにしていくことです。
そして、そこに100%集中したあと、またその声を産地に報告する。そういったつながりを作ることです。
テーマは「わくわく」と「プライド」です。
まとめ:歩き続ける畳職人の想い
今日もそんな思いを伝わるカタチにするために歩く。歩く。歩くんだ。
ほっこりしようぜ
下書きの世界は色もつけず白黒のまま、洒落たインテリアどころか灯りすらも整わないまま。それでも世界はゆっくりと進んでいくから、てくてくとてくてくとてくてくと歩いて行くから。
のりたろー 『てくてく』より
おしまい
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