-素々然々(そそねんねん)-
モノが溢れる時代の中で、素のままであることは心細い時もあるけれど
過剰な付加価値やデザインではなく”素のまま”だからこそココロに寄り添い続けれるモノもある
僕が産地で出会ったい草のこと、ヒトのこと、素の思いを暮らしの中に思い出すブログ
それが素々然々(そそねんねん)です。
先日
”農業”と”食”
について田川郡は川崎町の山奥にある人気店
「ラピュタファーム」
さんにお話を聞きに行ってきましたので、その話を少しさせていただければと思います。
食べることは生きること
「畳のある暮らし、自然と在る暮らし」
をテーマとし、畳という物語を通じて世界に
元気と感動をお届けする!
鼻息荒く、見た目はゆったりとわくわくセンサーのおもむくままにやっておりますが、
今日は”食”について書いてみたいと思います。
先日、ラピュタファームという人気レストランを経営されている杉本さんと対談させて頂きました。
「生きていく上で衣食住の中で一番回数が多いのは食ですよね。
食べることは生きることだと言っても過言ではないくらい僕らは食べることから命をつないでいます。」
そしてラピュタファームさんの始まりは農業
。
畳の原材料である稲藁やい草なども農産物であること、
またオトンキー(父)もお米作りをしていることから
”農業”という生業に対して人一倍興味深く考えてきました。
3年前くらいに
「農業が世界を救う」
という本を読み、その考え方に共感し、
農業ってスゲェっとこの気持ち今なお進行中です。
人が食べたり楽しんだりするものを作るという凄さはもちろんですが、それをどう作るかの
哲学だったり、苦悩だったりを垣間見た瞬間は、
萌えます。
ここで一つ面白い話を聞かせて頂いたのでご紹介します。
杉本さんがまだレストランを始めて間もないころ、お父さんと息子さんと思われる2人が食事をしに訪れたそうです。
しかしお父さんは終始不機嫌な面持ちで、
じっと喋らず息子さんを見ていました。
もしかしたらサービスに不満があるんじゃなかろうか?
もしかしたら料理に何か入っていたんじゃなかろうか?
色んなこと考えならも恐る恐る杉本さんは
お父さんに声をかけました。
「あのー。何かお気に召さないことがございましたでしょうか?」
すると少し間をおいてお父さんはこう言いました。
「息子はね。家では野菜を一切食べないんだ。
でもここではおかわりまでして食べてる。
何がそんなに違うんだろうか?って考えてだんだ。」
そう、ラピュタファームさんのこだわりは地元野菜の活用。
しかも気心しれた仲間農家さんが作ったもので、新鮮なものを添加物に頼らない調理方法で料理している。
杉本さんが曰く、子どもは感覚がするどいので、美味しいものは食べるし、美味しくないものは食べない。
その時はそんなこと言えなかったけどね(笑)
食育って偉そうなことは言えないけど、
本当に美味しいものを作って出したいね!
「そんな自分の昨日の夜ご飯はじかんがなくてインスタント焼きそばだったんだけどね。」
って笑ってました。
本当に美味しいものって、もちろん味付けや
調理方法も大事だけど、食材だったり、作る方の”向こう側”を知れた時に深みを増す。
僕がい草生産者さんを知って畳が好きになったのと同じようで唯一無二なストーリーがそこにはありました。
杉本さんの素敵エピソードはまだまだありますので、
また書きます。
ほっこりしようぜ
おしまい