
SDGsへの取り組み:畳で森をつくるプロジェクト
[2023年2月9日 22時56分]
畳のリサイクル問題に直面して
2020年10月、年間で廃棄される畳の数は100万枚だと知りました。そして、そのほとんどは環境負荷の高い焼却と埋立のどちらかの方法で処分されていました。
現在はSDGsの観点からも、畳の絶対数も減り、100万枚までないと思いますが、それでも処分方法は変わっていません。ちなみに詳細は載ってなかったのでどのくらいの量をされているのかはわかりませんが、京都にある「CAMPO GROUP」さんという企業はどうやら畳を粉砕して新エネルギーにするというSDGsに配慮した事業をされているみたいです。(残念ながら京都まで持って行けませんが)
そこで佐野畳屋は、①ゴミ問題と②森が減っている問題そして③働く所問題を解決したいと、『畳で森をつくる』プロジェクトをSDGsの理念に基づいて始めました。
SDGsの目標達成に向けた3つの取り組み
①ゴミ問題への取り組み
まず、処分を依頼された畳(2022年時点で年間500枚ほど)を全て解体・分別しています。具体的には、稲藁とい草は堆肥化し、畳表、畳縁は地元の農家さんに譲ったり、畳縁の状態のいいものは災害時のロープ替わりにしたりしています。
さらに、畳表は保育園での外遊びの際にも使用されるなど、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」を実践しています。また畳制作の際に出る端材や切れ端もアップサイクル。雑貨にしたり、畑の肥やしにしたりして資源の有効活用を図っています。
②森林減少問題への取り組み
次に、10年で工房裏の土地の一角を森にするというビジョンを掲げました。①で堆肥化した土を使って植林し森にする活動を行っています。これはSDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」に直結した取り組みです。
③雇用創出への取り組み
そして、2020年ちょうどコロナの真っ最中で県外から地元の大学に来てくれている学生さんがアルバイトに困っていました。なので、急いで学業の邪魔をせず、働ける仕組みを作り、SDGsの目標8「働きがいも経済成長も」を実現しました。
その学生は無事卒業、就職し山口に帰りました。ただ現在後輩の男子3人が古畳解体と畳屋さんのお手伝い、女子2人が、企画広報や、イベントなどのお手伝いをしてくれています。
また、年金だけでは足りない方々も好きな時間に来て好きな分だけ働ける仕組みを作りました。現在は3名ご自分のペースで古畳を解体・分別作業を手伝ってくださっています。これは、SDGsの目標10「人や国の不平等をなくそう」にも貢献しています。
SDGsの理念と畳の未来
はい。まだまだ発展途上ではあります。今後は、ゴミの量は10分の1になり、2023年には1本目の植林をする予定です。また働いてくれている方々も、学生なら学業、就活、部活、先輩方々は、釣りや車などの趣味も楽しみつつ、適度な運動もでき楽しそうです。

畳作りにこだわってきました。い草産地に行き、その思いを知っているだけに、産地を未来につなぎたい。そして生産者さんたちがい草やってて良かったと言ってほしい。そのために唯一無二の価値を伝えることに尽力してまいりました。
しかし、処分は深く考えず、効率だけを求めていました。未来に誇れるものにするために、佐野畳屋は「畳で森をつくる。」というSDGsの理念に沿ったプロジェクトを推進しています。
そしてその仕組みを広げて行くこと。それで畳を100%循環型にしていきたいと思っています。子どもたちの未来を大好きな畳と共に守っていきたい。そんな思いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!!!!
SDGsと共にほっこりしようぜ
この写真は、リサイクルされた畳の素材から作られた堆肥で育てている若木の様子です。畳から森へと姿を変える循環の美しさを感じられる一枚となっています。

ほっこりしようぜ
おしまい
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