2020年10月
年間で廃棄される畳の数は100万枚だと知りました。
そしてそのほとんどは焼却と埋立のどちらかの方法で処分されていました。
現在は畳の絶対数も減り、100万枚までないと思いますが、それでも処分方法は変わっていません。
ちなみに詳細は載ってなかったのでどのくらいの量をされているのかはわかりませんが、
京都にある「CAMPO GROUP」さんという企業はどうやら畳を粉砕して新エネルギーにするという事業をされているみたいです。(京都まで持って行けませんが)
そこで佐野畳屋は、①ゴミ問題と②森が減っている問題そして③働く所問題
を解決したいと、『畳で森をつくる』プロジェクトを始めました。
①ゴミ問題に対して
処分を依頼された畳(2022年時点で年間500枚ほど)を全て解体・分別し
稲藁とい草は堆肥化、畳表、畳縁は地元の農家さんに譲ったり、畳縁の状態のいいものは災害時のロープ替わりにしたり、
畳表は保育園での外遊びの際にも使用されたりしています。
また畳制作の際に出る端材や切れ端もアップサイクルし、雑貨にしたり、畑の肥やしにしたりしています。
②森が減っている問題に対して
10年で工房裏の土地の一角を森にすると言うビジョンを掲げ、
①で堆肥化した土を使って植林し森にする活動を行っています。
③働く所問題に対して
2020年ちょうどコロナの真っ最中で県外から地元の大学に来てくれている学生さんがアルバイトに困っていたので、
急いで学業の邪魔をせず、働ける仕組みを作り、働いてもらいました。その子は無事卒業、就職し山口に帰りましたが、
現在後輩の男子3人が古畳解体と畳屋さんのお手伝い、女子2人が、企画広報や、イベントなどのお手伝いをしてくれています。
また年金だけでは足りない方々も好きな時間に来て好きな分だけ働ける仕組みを作り、現在は3名ご自分のペースで古畳を解体・分別作業を手伝ってくださっています。
はい。まだまだ発展途上ではありますが、ゴミの量は10分の1になり、2023年には1本目の植林をする予定です。
また働いてくれている方々も、学生なら学業、就活、部活、先輩方々は、釣りや車などの趣味も楽しみつつ、適度な運動もでき楽しそうです。
畳作りにこだわってきました。
い草産地に行き、その思いを知っているだけに、産地を未来につなぎたいし、生産者さんたちがい草やってて良かったと言ってくれるように、その唯一無二の価値を伝えることに尽力してまいりました。
だけど、処分は深く考えず、効率だけを求めていました。
未来に誇れるものにするために、佐野畳屋は畳で森をつくる。
そしてその仕組みを広げて行くことで、畳を100%循環型にしていきたいと思っています。
子どもたちの未来を大好きな畳と共に守っていきたい。
そんな思いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!!!!
ほっこりしようぜ
おしまい