優しさ。天然物。自然の恩恵。そしてそれを取り巻く関連メーカーの廃業、撤退、そして後継者問題といった環境。
規模は違えどそれはい草と一緒だった。
唯一違ったのは巡り合わせだけなのかもしれない。
熊本にはい草産地八代で生まれ、い草に誇りを持ち、人生を捧げる侍がいる。
大分には出身は佐賀県だが、愛する人が大分県は国東半島の生まれで、
田舎暮らしにあこがれ、選んだ道が七島藺の生産という男がいた。
そしてその方も物腰は柔らかいけど確かな芯が心のなかに燃えるまぎれもなく侍でした。
僕が今日訪ねた大分県国東半島で七島藺を生産し織りあげる”淵野 聡”さん
半畳で縁のない畳を市松敷きに敷くことを琉球畳と呼ぶ方がいる。
極端な話し、多分畳業界もそう言っている面がある。
しかし、正式には、それは琉球畳ではなくへりなし畳の市松敷きにすぎない。
もちろんそれが良いとか悪いとかの意味ではないが、
七島藺(しちとうい)という草を誇りをもって織っておられる方がいる以上僕はちゃんと線を引くことにした。
そうです。
琉球畳とは”七島藺”を使った畳のことなんです。
い草で作ったもの、ダイケン表で作ったものはへりなし畳なのです。
特に言葉としてあまり意味はないですが、
やはり素材は全く違うもので、特徴がちがうのだけはご理解いただきたい。
そして比べたうえでライフスタイルにどちらを採用されようと、とやかく言うつもりはないのです。
ただそんなものが日本に確かにあって、それを誇りを持って作ってらっしゃる方がいる。
そのことだけはぜひ覚えていてもらい、
いざ畳替えをする際はリストに琉球畳もラインナップしていただければと思います。
次回最終章では琉球畳独自の特徴や、僕が感じたことを書きたいと思います。
何故?大分県にあり琉球表なのか?
一体どういった特性があり、どういったシーンに活躍するのか?
29日の沖縄フェアには
琉球畳、い草のヘリなし畳、ダイケン表のヘリなし畳の実物も持っていく予定にしております。
三者が実は手触りも性能も違うことに少し驚くことだと思います。
琉球表。
耐久性、風合い、存在感、独特の草感は他に類を見ない逸品ですよ。
男が三人。長靴を履き、田んぼで語る。
そんな今日という日を大切に心に刻むことにします。
なんくるないさ。
最終章へつづく