素々然々-sosonennen-12

-素々然々(そそねんねん)-

モノが溢れる時代の中で、素のままであることは心細い時もあるけれど

過剰な付加価値やデザインではなく”素のまま”だからこそココロに寄り添い続けれるモノもある

僕が産地で出会ったい草のこと、ヒトのこと、素の思いを暮らしの中に思い出すブログ

それが素々然々(そそねんねん)です。


一見は百聞にしかず

という言葉がありますが、

「百見も一動に届かず」

だと思っていますし、経験上そうです(僕の場合)

大好きない草の産地は熊本八代が98%ぐらいのシェア率ですが、

今回は同じ熊本でも阿蘇高森というところに行ってきました。

畳という世界に誇る床材”畳”とともに独特の文化を築いてきた

茅葺き

その素材であるススキの収穫を体験させていただいたので、

今日はそのことをブログに綴りたいと思います!


▼茅場(かやば)ってなに?


ー茅場ー

茅葺き屋根の素材が生息している場所のことだそうです

初耳です。

そして茅葺きってカヤという草を屋根にした工法だと思っていたのですが、

麦や稲などヨシなどそういった植物を屋根に葺(ふ)くこともあり、そういった場合も

総称して茅葺き屋根と呼ぶようです。(知らなかった)

そんな知らないことだらけの中、体験、体感が知識よりも優先順位が高いボク。

い草と一緒、今や数少ない茅場に連れて行っていただき草とたわむれる至福の一時を過ごさせていただきました。

(全然お役には立てませんでした)

そうそう今回何のためにカヤ収穫に訪れたかというと、畳屋として携わらせていただいている福岡県田川郡添田町にある英彦山、守静坊という宿坊の蘇生に伴い、屋根に葺くカヤを刈り取りに伺ったのです。

とはいっても今回必要な量は2000束くらい。

20名が参加し、収穫できたのは30束強くらいでしょうか?(プロは1人で30束らしい)

全く力およばず、本当体験させていただいただけとなってしまいましたが、

茅葺き職人の『阿蘇茅葺き工房』の植田さん、本田さんは終始優しく教えてくださり、

茅葺きという工法の素敵すぎるお話(超循環型社会なのよ)だったり、意味だったりを教えていただきました。

本当い草生産者さんに出会った時くらいときめきました。

やはり自然は最高すぎる。

またそこに集まったメンバーさんがみんな優しくておもしろい方ばかりで、

なんだろう。一緒にいた時間は4時間くらいなのに、

まさに結(ゆい)、絆みたいなものを感じ、FBアカウント交換会(snsありがたい)

本当に暖かく、最高の時間でした。

帰りに寄らせていただいた事務所がこれまた素敵で、手作り事務所、郵便ポスト、犬小屋、プレハブ、の屋根は全部茅葺き、プレハブに関しては壁まで茅葺き。(この秘密基地欲しい)

犬小屋も本当に可愛い。

そして本当に素敵なところは、超循環型なところ。

茅葺き屋根は表面が古くなっても中は全然大丈夫で、古くなったところを切って新しい草を再婚で叩けば補修ができるらしい。

しかも切った草は堆肥となり土に還る。

茅場は野焼きという手入れを行うことで毎年茅葺き素材は育まれ、それを収穫し、みんなで、

今年は〇〇さん家の屋根を葺き替えようなどと協力することで、実質無料でずっと屋根のメンテナンスができ、地域のコミュニケーションも育まれるという。

なんてSDGsなんだ。(まじ感動です)

だけどやはり温暖化によりカヤの出来栄えが安定しなくなったという話も聞きました。

自然のものがしっかり自然で在れる未来。というものを本気で目指していますが、

これからはい草や稲藁だけでなく、茅葺きの素材であるススキやヨシなどの植物も気にしながらの人生となりそうです(笑)

牛の飼料作りのために森を焼いたり、

経済発展のために町中が排気ガスだらけになったり、

めんどくさいからといってポイ捨てしたり、分別しなかったり

このブログを書きながら思ったことは、

「足るを知る」ということがいかに大切かということ。

温故知新じゃないけれど

昔から伝わる知恵って本当すごいし、

みんなが力を合わせることで続いてきた僕らの文化。

今一度少しだけでも思い出して、目の前の人に感謝できていったらいいな。

長くなりましたが、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました

また書きます

ほっこりしようぜ

おしまい

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