佐野畳屋は、畳で森を作ります=畳で循環型社会を目指し、環境問題(SDGs)に企業として取り組んでいきます
「佐野畳屋」は「畳で森を作る」プロジェクトを行っています。
畳の原材料である「いぐさ」を育んでくれる地球環境を守りたい。
この先もずっと”畳のある未来”を作り、大切な子どもたちにも日本の畳文化を引き継ぎたい。
そんな志でプロジェクトに取り組んでいます。
「畳で森を作るってどういうこと?」
と、思われる方も多いはず。
私たちが取り組んでいるのは、“畳で循環型社会を実現する”ことです。
具体的には、これらのことを行っています。
- 焼却もしくは埋め立て処分が常識である畳を解体・分別し、可能な限り素材をリサイクルする
- 自然素材はコンポストで土に還し、堆肥化する
- 畳から出来た堆肥を使い、植林をする
い草生産者とい草と畳をこよなく愛し、畳を作り、販売する畳屋としての責任。
「佐野畳屋」は、”畳で循環型社会を実現”し、「畳で森を作る」プロジェクトをこの先も進めていきます。
古くなった畳、どうしているか知っていますか?
みなさんは、古くなって交換された畳がその後どうなっているか、考えたことはありますか?
「そんなこと考えたこともなかった!」
という方がほとんどではないでしょうか。
じつは、古くなった畳は ①焼却 ②埋め立て のどちらかの形で処分されているのが現状です。
日本国内では、住宅の建替えや畳の入替えが行われるときに排出される古畳は年間100万帖あるといわれています。
出典:大建工業株式会社 . 古畳の回収システムを構築 . DAIKEN . 2001年10月15日 . https://www.daiken.jp/news/detail/20011015000000.html . (参照2024-03-04)
私たち「佐野畳屋」でも、年間300~400枚ほどの古畳が出ています。
古畳の処分が 焼却 か 埋め立て か2択の理由
古くなった畳が ①焼却 ②埋め立て という方法で処分されてしまうのには、畳の構造が複雑で、分別が難しいという理由が挙げられます。
畳表には、い草と、い草を織るためのヒモ(麻紐もしくは化学繊維)が使用されています。
畳床には、稲わらだったり、ケナフを使った板だったり、ポリスチレンフォームだったり、価格や用途によって様々な素材が選択されます。
畳へりには、化学繊維や麻などが使用されています。
天然素材と化学素材が混ざっていて分別が面倒。そして何層にも重なり糸やホッチキスなどで結合されていることから、分解するのに手間ひまがかかる畳。
燃えるゴミに出すなどして丸ごと焼却するか、産廃業者に預けて捨てる(※その後の処理は焼却か埋め立てであることが多い)のが一般的な方法であり、これまでにそれ以外の方法が選択されることはほとんどありませんでした。
佐野畳屋が畳で森を作るプロジェクトをはじめたキッカケ
「佐野畳屋」が「畳で森を作る」プロジェクトに取り組みだしたキッカケは「作る方はこだわっているのに、捨て方にはこだわっていないじゃないか!」という気づきからでした。
「佐野畳屋」の畳屋としての1番の特徴は「生産者と直接つながっている」こと。
○年前から、い草の一大産地である熊本県八代市に何度も足を運び、「無染土い草」の生産者である倉井さんや、草野さんに直接お会いしてきました。
畳の原材料であるい草の生産には1年ヶ6ヶ月もかかること、時間も手間ひまも体力もかけているのに、台風がきて一気に駄目になったりすること、色が悪いい草を1本1本手で取り除いていることなど。
現地でお話を聞き、それらを一緒に作業して、大変さや日々の努力を「佐野畳屋」は、身を持って知っています。
「生産者が手間ひまをかけてい草を育ててくれるからこそできる畳。簡単に捨ててしまっていいわけない!」
そこで、畳を解体して、そのまま使えるものは再利用し、還せるものは自然に還す。
まずは、自分たちに責任がとれる範囲で出来る行動を行うことにしたのが「畳で森を作る」プロジェクトの始まりです。
畳で森を作る 実際の作業風景
畳を解体するには、作業を行ったり、解体した畳を置いたりする場所が必要ですが、幸い、私たちには田舎ならではの広い土地がありました。
いま、その土地で実際に行っているのは3つのことです。
1,稲わらやいぐさの堆肥化
稲わらや一部のい草の自然素材は、工房裏手の空き地に積み、
米ぬかや石灰を混ぜることで時間をかけて堆肥化。
この場所の一部が、堆肥を使った植林を行い、将来的に森になる予定です。
2,畳表や畳ヘリの再利用
畳表は、ご近所の農家さんに譲り、野菜やお米を干すときの敷物として再利用。
畳縁には強度があるため、モノを結ぶための紐として再利用されています。
3,ボードのリサイクル
畳の緩衝材として使用されるボードは、北九州市のリサイクル業者に引き取ってもらい、粉々にした後、コンクリートの材料として再利用されています。
もたらすもの
佐野畳屋が「畳で森を作る」=「畳で循環型社会を目指す」ことで、3つの良いことが生まれます。
1,ゴミと使用エネルギー・コストの減少
「佐野畳屋」で年間300~400枚ほどある古畳をゴミとして捨てる量が減り、それらを焼却もしくは埋め立てするために使用するエネルギーやコストが減少します。
2,森林面積が増える
森林は大気中のCO2濃度を減らす役割を担っているため、森林の減少は地球温暖化につながり、近年問題となっている大雨や猛暑などの自然災害など引き起こす可能性があります。
森林面積を増やすことで、い草を育む地球環境を守ることに貢献しています。
3,地域雇用の創出
畳の分解作業には、退職をされたシニアの方や大学生の方にアルバイトに来てもらっています。
カッター1本で比較的簡単に作業ができ、時間の融通が利きやすく、自分のペースで作業が可能なことから、就業しやすい環境であり、地域の雇用創出に繋がっています。
SDGs 17の目標|12.つくる責任 つかう責任 に取り組む企業例に
「佐野畳屋」は、SDGs(持続可能な開発目標)に取り組み、17の目標の中でも「畳で森を作る」プロジェクトを通して「12.つくる責任つかう責任」に積極的に取り組んでいきます。
畳を注文する=循環型社会づくりへの参加 に
畳の原材料である「いぐさ」を育んでくれる地球環境を守りたい。
この先もずっと”畳のある未来”を作り、大切な子どもたちにも日本の畳文化を引き継ぎたい。
それらの気持ちを持ち「佐野畳屋」は「畳で森を作る」プロジェクトを継続していきます。
「佐野畳屋で畳を注文すること」
=「循環型社会へ参加すること」
という図式を描き、
い草の生産 → 畳の製造 → 畳の販売 → 畳の循環
全ての過程に責任を持って、みなさんにモノとしての畳の良さや価値、そして「畳で森を作る」という畳を通した循環型社会の価値の提供を行っていきます。
福岡で畳のことなら「佐野畳屋」
もしあなたが「畳で森を作る」プロジェクトに共感できる部分があり、福岡県内(福岡市・田川市・飯塚市・直方市・北九州市・その他地域)で和室の畳制作・新調・張替え・表替え・裏返しを考えているなら「佐野畳屋」へ。
まずは、お気軽にお問い合わせください。