畳は日本の誇りです。
おはようございます
福岡で畳の張り替えをご検討中の方に参考になるようなことを想像して書いていきたい。
そんな思いのブログです(全6章10話予定)
第一章〜基本編〜を見ていない方、畳って結局なんなの?って方は第一章から参考にされてくださいね
さて、第二章ですが、第二章①②ではい草の素敵さを”リラックス””侘び寂び”にフォーカスして書かせていただきました。
佐野畳屋が、いや佐野典久がなんでこんなにい草い草言っているのか?
なんでそんなにい草をお勧めしているのか?
少しでもご理解いただけたのなら幸いですし、実際見て触んなきゃわかんないよっ!!って方がいらっしゃると思います。
そんなところで少しコマーシャル。
今年(2023年)は月2回イベントをやっていこうと考えております。
基本的には大任道の駅「桜街道」さんが中心になるかと思いますが、福岡県春日市や福岡市での開催予定も
チラホラ目論見中ですのでぜひまたお知らせ致します。
近々では大任道の駅「桜街道」さんにて2月19日(日)、2月25日(土)開催予定です。
畳を手縫いしながら、見ていただいたり、触れていただいたり、お話しするイベントとなります!!
さて、本題。
当たり前のようにあり、今はまだ当たり前のように販売されているい草を使った畳。
よくよく考えて、生産過程を知ったら、実はものすごいモノなんです。
日本人でよかったーーー!!日本に来てハッピーってきっと思うと思います(僕はそうでした)
佐野疊屋がい草をお勧めする理由〜最終回〜では
「日本が日本で在るためにい草は必要不可欠である」と言う話とその理由を書いていきたいと思います。
日本が日本で在るために
結論から言うと、京都をみればわかりやすいですが、お寺さんや茶室など、日本の美しさを象徴する建造物は、海外の方にも
大人気で、「靴を脱ぐ」や「床に座る」「寝転ぶ」などの行為は、畳がある日本独特のコトであります。
経営者ぶって書かせて頂くと、観光を市場ととらえ、世界を競合とするのなら、
日本には独自性が溢れている。
②にも書いた”侘び寂び”の精神を含む、自然に神様が宿っているという考え方から始まり、
昔から畳、数寄屋作り、手漉き和紙などなど、独特の世界観はあらゆる人々を魅了します。
だとしたら逆に考えてみたい。
西本願寺の畳が全部板に張り替えられる日を、
東本願寺の畳が、全部工業製品に変わっている日を。
ありえないでしょ?
自然に神様がいる? 侘び寂び? おもてなし?・・・・・・・・・・。
佐野畳屋がい草をお勧めする理由①
畳は日本の四季と綺麗な水、細かい仕事が得意な日本人がもたらした奇跡の敷物
そうなんです。日本に住んでいたら当たり前のようにある畳。
これをこのように安定的につくれる土壌は世界を見渡してもそんなにはないんです。
い草自体は世界中色んなところで自生していますが、四季があり、綺麗な水が豊かにあり、農耕が得意な日本人。
大きくその三要素が畳というもの凄い敷物を生み出しました。
世界無形文化遺産にある、和食、手すき和紙と並ぶ「※昔ながらの畳」には上記の三要素で育まれた
自然と日本人の知恵がふんだんに盛り込まれているのです。
※昔ながらの畳とは、床材(芯材)に」稲藁床、畳表はい草を使い手縫いで作られた畳。
(畳縁も畳を楽しむ大きな要素となりますので、それはまた改めて書きます)
日本人なのにこのことを知らないなんて勿体なさすぎる!!
と僕個人は思っているのですが、でもそれは習っているわけでもないし、日本人の美徳か何かわからないけど
誰かが誇っているわけでもないので、至極当然。
そしてそれが今、本当に無くなるかもしれない局面にある。
平成元年6000軒くらいあったい草農家さん、今では300軒くらいで、今なお年々減っています。
今残っている方々は本当にいいものを作ってくださる方ばかりですが、
40年弱で20分の1になった業界は、関連するあらゆるメーカーも撤退、廃業し、
畳屋がい草農家さんなく仕事ができないように、農家さんにとってかけがえのない機械屋さんや糸メーカーなどの
経営が立ち行かなくなっています。(もうすでに)
だからと言って情で訴えようという気はさらさらありません。良い物は良いと思っているだけです。
だから僕は勝手に誇ります。これからも誇っていきます。
佐野畳屋はそんな”畳の向こう側”を見ていただきたいと密着させていただき、YouTubeでシリーズ化を試みています。
これは宣伝がしたいわけではなく、
い草産地に通い始めて14年が経ちますが、密着して動画を撮ることで初めて知るようなことがたくさんあったのです。
そして2年前、念願の茶道を習い始めましたが、茶道を通じてまた畳の凄さ、重要性を痛感させられました。
つまり、畳が出来るまで〜畳の最高の使い方を改めて現場で感じることで、
「これは凄い」と感動し、ご先祖様に感謝しているわけです!!!!
佐野畳屋がい草をお勧めする理由②
い草は心で出来ている
急にぼんやりした理由になって申し訳ないのですが、①で書いた理由と一緒なんですが、
本来畳屋は、素材(畳床、畳表、畳縁、その他資材)を各々に仕入れ、独特の道具と技術と知識を使い、
実は一部屋一部屋違う、皆さんのお部屋のサイズに合わせて切ったり縫ったりしながら畳に加工し、収めるという、
いわば加工業です。極端な言い方をすれば、生業としてその役割だけをすれば仕事になるのです。
だけど、加工業です。第一次産業の皆さんがいなければ成り立ちません。
いわば畳はチームにならなければ作れないことに、畳屋自体が気づいていなかった。
大量生産、大量消費の時代はお互いが各々”作業”に埋もれ、一見当たり前のようなそんなことにすら気づいていなかった?
いや、気づこうとしなかったんだと思います。
いや!実際物理的にはまだ作れます。ただ自分の力だけでは”良い畳”は絶対にできないし、
この先もっと作りづらくなると思います。
ぶっちゃけます。
僕が14年前、当時社長だった父にい草産地行ってくる。と言った時、父は言いました。
「安く仕入れるパイプ(関係)でも作るのか?」
と。
当時は「そんなんじゃねーよ」とイラっとしたのですが、よくよく考えたら、
そんな時代であったんだと、イラっとしてごめんなさい、と反省しています。
だけど、い草農家さんも畳屋さんも減り、あらゆる地域で
自然災害があり、コロナが訪れ、物価高、円安、人口減少、高齢化・・。
最後に
物質主義は終わった。これからは心の時代です。(急に怪しくなってすいません)
今あるものを見直し、今あるものに感謝し、今を最大限楽しむ。
そんなことに気づく時代なんだと思います。
だからこそ、い草産地のYouTube見てください。
産地は昔から変わらず、家族や仲間と水や大地に感謝し、い草を作っています。
だからこそ、畳の解体動画見てください。
畳はゴミじゃねーぞ。畳は資源だぞ!!効率ばっかり追うからゴミという概念が生まれたんだぞ!!
だからこそYouTubeで『畳で森を作る』を見てください!!
①は22歳の子と撮りました。②は21歳の子と畑を耕し、③では10歳の息子とやっています。
若い子はみんな気づいています。
僕らや僕らより上の世代が言っている物質主義に違和感を感じています。
宣伝する気はさらさらないんです。
僕の場合たまたま畳屋ですので畳で言っているだけで、
今あるものを最大に感謝し、最高に楽しもうぜって言っているだけ。
もう一度言っていいですか?
今あるものを最大に感謝し、最高に楽しもうぜ
って言っているだけ。
SDGs?
違う。
ただ今あるものを最大に感謝し、最高に楽しむならば、世界は美しくて元々だし、戦争なんてしない。
って本気で思っているだけです。
すいません。
長くなっちゃいましたが、佐野畳屋がい草をお勧めする理由でした。
次回は和紙畳って何?い草とどう違うの?
を書いていきたいと思います!!
それでは、今日も最高の1日を!!
ほっこりしようぜ
おしまい