福岡の畳屋が語る”畳を張り替える(交換する)タイミング”〜お盆編〜

福岡県田川市で74年前くらいから、祖父、父、私と代々畳屋を営んでおりますが、

畳替えのご依頼を受け、お打ち合わせの時よくお客様がおっしゃられるのは
「5年前くらいから畳替えしたかったんだよねー」
というセリフ。

そしてそれと同じくらい、いやそれより聞かれるのは
「畳っていつ替えたらいいの?」
というセリフです。

さて、お盆前ということもあり、そんな経験から畳屋として書く今日のブログは

ズバリ

目次

お盆前が畳替え(張り替え)のタイミングの理由|福岡の畳屋が語る

・畳っていつ替えるのーー?

そんな方には結構面白い内容かもしれません。

信じるか、信じないかはあなた次第です👉

さて、今年は早めに梅雨も明け、暑さも手伝い畳屋さんが師走以上に走り回るお盆がやってきます

え?畳屋さんってなんでお盆前が忙しいの???

聞こえます。聞こえます。あなたの声がもう聞こえまくっています。

そうなんです。お盆前は忙しいのです。

年に一度、ご先祖様がお家に帰ってくるとされるタイミングであり、
初盆の方はお参りに来られるお客様を迎え入れる準備をします。

我々日本人にとって畳の張り替えは、ただ自分だけのためだけではなく、
お世話になった方々への感謝の気持ちも詰まっているのかもしれません。

畳替え(張り替え)にまつわる心に残ったエピソード|福岡の畳屋が語る

こんな話があります。

ある50代くらいの女性から畳替えのご依頼を受けたときの話。

女性はどうやらお父様を亡くされたようで、49日の供養が終わったら、初盆の準備もあるので
祭壇を組む前に、畳替えをして欲しい。というご依頼でした。

打ち合わせをし、畳縁はお父様が好みそうな柄をお選びになりました。

無事畳替えも終わり、少しお話をしていたところ当然その女性は涙を流し始めました。

しばらくして僕は「寂しくなりましたね」と女性に言いました。

すると女性が言いました。

「いいえ。もちろん寂しくはなりましたけれど、順番ですから。」

そしてお父さんの写真を見ながら言いました。

「ただこんなに綺麗になるのなら、せめて亡くなる前に畳替えしてあげたら

お父さん喜んでくれただろうなって。」

畳替えのタイミングは人それぞれです。
特に替えなくても死ぬことはないし、それならばもっと欲しいものがある。と
優先順位は低いのかもしれません。

だけど、畳の上で死にたいというセリフが生まれるくらい、

畳には暮らしがあり、日常があり、思いがあります。

お盆前が畳替え(張り替え)のタイミング|福岡の畳屋が語る

あと1ヶ月と少しでお盆です。

たまにはお座敷に行って寝てみるとか、
お座敷で夜ご飯食べようとか、あってもいいのかもしれませんね!!

ほっこりしようぜ

おしまい

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