畳が呼び覚ます?ヒトとしての本質

夕方一件に打ち合わせに伺った。
「壁紙のサンプルが届いたので一緒に見て欲しい。」

僕は畳屋です。そんな僕に何故そんな依頼が入ったのか?

今日のブログはなんだか大切なことを思い出させてくれたお話を紹介したい。

「畳のある暮らし、自然と在る暮らし」と銘打ってそんなコンセプトで日々畳屋を営んでいる僕ですが、

お見積もりに打ち合わせ、畳作りに経理に広報などなど経営者の学びも深めながら、やることは多い。

どれも捨てがたいのですが、その中で一番わくわくするのはお見積もり、打ち合わせだったりします。

お施主さんと雑談のような話をしながら、何にこだわりがあるのか?なんで畳を替えたいと思っているのか?
などに注意しながら、ライフスタイルのこと趣味のことなどお話する時間は純粋に楽しいです。

そんな日々ですが、最近はあることに力を入れています。

それはズバリ

畳のヘリを選ぶ楽しさについて

さて、最近はもっぱらヘリなし畳が流行っておりますが、あなたは畳のヘリにどんなイメージをお持ちですか?

野暮ったい。

なんか古い感じがする。

あんまり気にしたことがない。

などなど。20年くらい暮らしているけれど、我が家の畳のヘリってどんなだったっけ??

そんな声もよく耳にします。

もったいない。もったいなさすぎる。

例えるなら、我が子の勇姿を動画に撮ったのに、動画見たら違う子だったくらいもったいない。

まあ、あきらかに伝えてこなかった畳屋が悪いので猛反省して楽しめる仕組み作りますので、しばしお待ちを。

さて、仕組みはまだないにしろ多様な畳縁がある中で、たくさん打ち合わせに持っていって、やいのやいの言うのが好きな僕は、冒頭「壁紙のサンプルが届いたので一緒に見て欲しい。」と依頼してくださった方にも畳のヘリをお見せしました。

すると大喜び。

こんなのあるの??

これも可愛い。

あれも可愛い。

と、お母様がすごく盛り上がりまして、その晩、一緒に住んでいる息子さんにその話(畳へりが熱いという話)をしたところ、こんなセンスの良いヘリの持ち主、ぜひこの人に壁紙の色も見て欲しいということになったわけです。(おそるおそる)

壁紙につきましては、あらかじめお母様と息子さんで決めていた3種類から、

これが良さげですね!と背中を押すだけで任務を終えました(笑)

そのお宅はスッキリしているのですが、ものを大切に使われているのがよくわかりました。

棚もしっかり磨かれていて、古いながらも家具が喜んでいるのがすぐわかりました。

「畳に座っていると、なんだか大切なことを思い出すのよ。」って優しい笑顔で語ってくださるお母様。

今回2回目のご依頼なんですが、前回学生で畳に興味がなかった息子さんも今回はへり決めにも参加してくださり、
畳を楽しみにしてくださっているとのこと。

畳を通して豊かな時間をそうぞうする。そんな理念を掲げる僕ですが、

自然と人が育む物語である畳はまさに、豊かな時間をもたらしてくれるきっかけになるのではないでしょうか?

それはキャンプに求める時間と似ている気がしています。

便利とか効率より先にヒトとしての本質を思い出させてくれる畳。

素敵な畳縁も含めて、どこかで一度見にいってもらえたら幸いです。

最後まで読んでくださってありがとうございました!

ほっこりしようぜ

おしまい



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