ボクとい草の物語〜番外編〜畳屋が描く森に行きたくなるブログ

天然表と化学表の大きな違い。

産地でやっていることと、

大多数の畳屋がやっていることの価値観の相違を感じます

い草産地で言う”畳”と、

畳業界でいう”畳”とのギャップがあることを感じます

昨今、畳業界では、化学表と言われる畳表が大きく普及しました。

カビが生えにくい、色変わりしない。色んな色がある。

など、

今までの畳に対する疑問や不満を一掃するような感覚な商品が

色んなメーカーから数々生まれてきました。

実際、私の畳屋でもすぐに取り入れ販売しました。

確かに色んなカラーがあり、カビへの対応は減りました。

しかし、僕が産地を訪れ、感じたのはそれらのことを大きく超えた感動でした。

”い草は自然と人の恩恵である”

そう。

そもそも自然からなる天然表と

天然にはないものを表現する化学表は

同じ天秤では比べるものではない。

カビや色変わりは天然ならではの恩恵なんだ

と気付きました。

かと言ってカビ生えて恩恵なんだと我慢しろという話ではありません。

※カビ対策はブログなりYouTubeなりたくさんあげてますので、ぜひ一度予防法なりを

学んでていただけると自然素材の畳を最大限楽しめますよ。

畳に求められるコトってなんだろう?

畳のある暮らしって使う人に何をもたらしてくれるのだろう?

今、現場(畳業界)では、色んな価値観があり、

い草の表のモノも、化学表のモノも同じ”畳“として売られています。

藁床のモノの、建材ボードと発泡スチロールのモノも同じ”畳“として売られています。

(価格差はあれど)

色変わりしない、カビはほぼ来ない。という一方、

カビが生える。色変わりする。

という天然製品が悪いのか??

感覚的に言えることはたくさんありました。

作っている最中でも、まったく手触りや香りが違うから、

針の通り方や、風合いが違うなどなど

産地に通うようになってから、

それらの感覚を、物理的に解明してくれる森田教授に出会いました。

森と同じ成分、フィトンチッドの存在。

癒し効果抜群のバニリンの存在

数度の講演と、飲み会の中で色々なことを学んだのですが、

かいつまんで書くと、

カビは正しい対処法を知ることでその畳表が天然であることの証明にしかならないということ。

逆に免疫力を養うためにも多少はあったほうがいいとのこと。

色変わりは、紅葉とまったく同じ原理。

葉緑素の分解で起こる自然現象。

庭の楓が紅葉するのが嫌で造花に植え替えますか?

時流と、趣を楽しむ。

畳ってすごいです。

一昨日は刈り取りに参加させていただいてましたが、

一本一本は言い方悪いですが、極論ただの草です。草w

道端に生えてても特に気にすることもないと思います。

だけどそれを知恵を使って手間を加え、織ることで、何十年も使えるものになります。

本当にすごいと思います。

考えた方にノーベル賞をあげたいですが、僕にそんな権限もツテもないので、

誰か権限持っている方にお伝え願います。

話を戻すと

天然表と化学表の特徴は全く違います。

カビはダメ。色変わりはダメ。

確かにカビへの相談、色変わりへの相談など耳にすることは多々ありますし、

商売の基本はお客様の不の解消であるのはわかりますが、

のりたろー曰く 畳の本質は「畳は自然と人とが織りなす敷物会世界で3本の指に入る最高傑作」

である 。(あと2本はわかりませんww)

である以上、

不の解消方法は、カビが生えない畳、色変わりしない畳ではなく

カビの生えない生活習慣の見直しであったり、自然との暮らし方だったりが

的を得ていると思います

利便性を求めるならば、むしろ畳でなくていい。

行き過ぎた利便性や効率化に疲れた時に、

そっと寄り添う自然の在り方が天然畳の素敵さなんだと思います。

なぜ人は自然の中でキャンプするのでしょうか?

利便性は家の方がはるかに良いし、

都会でキャンプした方が、コンビニもスーパーもあるのに。

そう。

人はみんな自然の中に暮らしている

ビルに囲まれて忘れちゃっているだけで、

自然の中にいくと心が喜ぶんです。脳科学でも実証されてる。

小さいながらに森を家の中に展開出来るのが畳だし、無垢の木材だったり、漆喰や土壁だったり。

自然素材です。

僕は畳屋なので畳のことしか詳しくないけれど、

い草を作る人の思いを知ったとき、

い草の奥深さに気付いたとき、

畳のあるその空間は唯一無二の存在となります。

呼吸を大事にした暮らし。

禅、読書、ヨガ、体幹トレーニングなどなど

僕はやってます。最強のミラクルモーニングメソッドというモノを毎朝やってます。

終わったらゴロゴロしています。

朝ごはんはひとさじのマヌカハニーとお水。時々蕎麦茶

お昼休憩取れる時は靴下脱いで、畳に座り、ざる蕎麦食べて扇風機に

「ああああああ〜〜〜」って言います。

夜は風呂上がり用もなく畳の上を歩いています。

サラサラ気持ちいいので。

畳のある暮らし、自然と在る暮らし

と銘じて、頂いたこの人生をその伝導に捧げるつもりです

日本にあった暮らしはSDGsの前からSDGsだった。

日本の最大課題、ジェンダー平等も素敵な家族はやってたよ。

やってたというより当たり前のことだからって感じで。

失って初めて気づく大切さってあると思うけど

畳(自然)と家族と健康は失う前に気づいた方がいいです。間違いなく。

そう。僕は森へ行きたくなりました。

(どうした突然)

森に行きたくなったので、森へ行きます。

それが出来る今って最高でしょ?

ほっこりしようぜ

おしまい

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